母と子の歯育て【乳幼児期②】 

皆さんこんにちは。

東京都品川区大井町にある大井町駅前歯科クリニック院長の大倉です。

赤ちゃんのむし歯の原因をご存じですか?
むし歯はむし歯菌(ミュータンス菌)によって起こります。
ところが、生まれた時の赤ちゃんのお口には、むし歯菌はいません。
むし歯菌の多くはお母さんのお口から入ってくるということがわかっています。
出産前にお母さんのむし歯をゼロにしておくことが大切です。
また、移さないために絶対にやってはいけないことがいくつかあります。

①フーフーと息をかけて冷ました離乳食を与える

②大人が口に入れたスプーンやフォークを赤ちゃんのお口に入れる

③お口にキスする

以上3つは少なくともやらないように気を付けてみてください。

 

仕上げみがきのコツ

0~2歳

下の前歯が生えてきたら、保護者みがきのスタートです。
まずはガーゼを指に巻き、ぬるま湯をふくませてから、赤ちゃんの歯を優しくぬぐいます。
上の前歯が生えてきたら、歯ブラシを使ってみがきましょう。
とくに上の前歯はむし歯になりやすいので、歯と歯の間、歯と歯肉の境目を丁寧に磨いてください。

3~6歳

乳臼歯の生え始めは溝に汚れがたまりやすいので、保護者みがきは念入りにしてください。

ポイント

①子どもを頭の膝の上にのせる

②子どもの顎を手で支える

③歯ブラシはヘッドが小さいものを使用する

④歯ブラシは鉛筆を持つようにして、毛先を歯に対して垂直に当て、軽い力で横に小刻みに動かす

⑤痛くないようにみがく。とくに上唇の裏側にあるヒダ「上唇小帯」は
歯ブラシが当たると痛いので、人差し指でガードしてください。

歯が生え始めたら歯医者さんデビュー!

いつから歯医者さんに通えばいいの?というご質問をよくいただきますが、
歯が生え始めたらぜひ歯科医院へ行ってください。
初めのうちは「歯医者さんは楽しい所」という印象付けから始めます。
3歳くらいになったら歯科と家庭で確実にむし歯を予防しましょう。
歯科医院では次の3つの戦略で子どもの歯を守ります。

①フッ素
フッ素は歯の表面を整え、硬くする作用や、
むし歯菌の働きを抑える作用を持っています。
歯科医院で塗布してもらうと効果はさらに高まります。

②シーラント
むし歯になりやすい奥歯の溝を樹脂で埋めて、汚れがたまらないようにして、
むし歯の発生を防ぐ方法です。まずはご相談ください。

③プロによる歯のクリーニング
歯科医院では、通常の歯みがきでは除去できない歯垢(バイオフィルム)を
専門の器具を使ってとり除きます。
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)といいます。
まずはお口の中を触るのに慣れるところから始めますが、慣れてきて必要がある場合は
お子さんでもできますので、ご相談ください。

 

3歳になったら自分で磨く習慣づけを!

幼児用の歯ブラシを使い、自分で磨く練習を始めましょう。
全体をまんべんなく磨くことが出来たら、褒めてあげてください。
グチュグチュペッができるようになったら、フッ素配合の歯みがき剤を使うとむし歯予防に効果的です。

 

何事にも個人差がありますので、その子のペースで見守ってあげてください。
不安なことなどありましたらお気兼ねなくご相談ください。

スタッフ一同、みなさんのご来院を心よりお待ちしております。